TIBF。いろいろなニアミスとか、宋体について三カ国語で語り合ったり。
というわけで土日(9日、10日)はTIBF(東京国際ブックフェア)行って参りまして、いろいろな方とニアミスした模様。
ブースを回っていろいろと勉強になったり、接客(?)で喉が渇いたり、無料の資料を収集したり私費でいろいろ買い込んだり。買う速度がさらに加速して読む速度を引き離し中です。あとそれから、この仕事に就いて以来はじめての体験があって結構嬉しかったり。(このエントリにはそれは書いていません。また後日。)
いろいろあって、トウキョウは凄いところ(凄い人がゴロゴロ転がってる空間)だなぁと思ったりしたのですが、よくよく考えてみると結構偶然が重なったりしているだけだった模様であります。(まあ出版文化の大部分が集中してしまっているから当然ではありますが。)
土曜は昼間に色々な方と名刺交換したり。メーカー、ベンダー。で、編集&ライターの方と名刺交換。えーと「ことのは編集室」!?
たぶん名刺を見たあと挙動不審だったと思います。はふぅ。
そのあと松永氏は
本上まなみと、電子本の発想の転換(東京国際ブックフェア2005)
http://kotonoha.main.jp/2005/07/09manami-ttime.html
と題してエントリを立ててらっしゃいます。電子書籍関連では、この視点、BlockBlogで書きかけの話題に通じるのでいずれまとめる予定です。(数ヶ月以内?)
で、夜は中国の組版オペレータのチーフの方とかその上司の方を交え、日中英の三カ国語を駆使して歴史とか文字とか書体とかについてアツく語り合ったりしました。
(関連エントリ:「漢字の母国の明朝体と、その神話性についての空想。」、「LikeとDislikeの間に横たわるもの」、「この水平の一本の棒は」など)
……なんて書くと、まるでFeZnが凄いことをしているように読めてしまいます。が、母語すら危ういFeZnですので、アツくなるのが意思疎通をするための部分であったため内容にはあまり踏み込めず、認識はあまり進化していないのでありました。
宋体とか黒体とかですね。
以前「直接聞いてみるわさ」「そしたら解決じゃん」とか書いたような気がしますが、言語の壁というやつが立ちふさがるのでした。ぎゃん。
うーん、いくつかヒントは得たのですよ。
“我々と彼らの間で、同じor近い単語で異なるものに言及している感触”とか。
また勉強してみます。(とはいえ、漠然と「あぁ読んだとおりだなぁ」と感じる部分とかも増えてきたり。この感触が僕にとってWonder。)
※この「上司の方」のほうは日本語で冗談を飛ばしたりするので、基本的な意思疎通には問題ゼロ。それでも動植物名とか、意外なところで通じないのがあったりします。大修館のサイトにある「漢字Q&A」に関連するかもしれません。
http://www.taishukan.co.jp/kanji/qa_gene.html#Q1025
そういうこととつながるのでしょうか、感じる、なんというかこの違和感。むしろ近いゆえにこそ、なのだろうかなぁと思う今日このごろ、そしてまたこの戦後の文字/音声言語環境、社会環境で育った僕の立ち位置というものを考えたりしました。
少し遡って土曜の夕方。DNPブースにて金属活字とかを発見(先回もありましたが)。「おお『秀英体研究』の本、実物初めて見た。なるほど、これなら買いかな」とかつぶやきながら、パシャリと撮ります。
ところがこの写真を撮ったところでメモリが満タンになってしまい、不要な写真を消したり。操作している間に、僕の左に立っている二人の方の会話が、ちらと耳に入りました。
「……「な」の字は、こちらは脈絡を切ってあって……」
さすが東京さすがDNPブース。交わされてる会話がディープだなぁとなむ思いながら撮影再開。ズームイン。
「おおお。9月の『印刷解体』で絶対ゲットだなこういうやつ」とかつぶやいたりしていると左の会話(僕に近いほうの側の、主に喋っている方までは30cmぐらいの距離)がまた耳に入ってきて。
「……人間の目は……このサイズで……」
「これが初号、一号で……」
思わず少し聞き入ってしまいましたが、聞き耳を立てるのも失礼なので、撮り終わったところで場を離れる。遠いほうの方のネームプレート(TIBFには主催者支給の名札が無いと入れない)が見えた。リョービイマジクスのフォント部? うわお。
(なお会話の詳細や肩書きetcは記憶に拠っており、曖昧なことこのうえなしです。)
もとより自分のところに戻らねばならぬ時間にて、有機ELとかの展示をチェックして帰途へ。その途中、主に喋っていたほうの方のネームプレートが見えた。
か……かたしおじろう先生?
残念ながら直前に時計を見てしまい、戻らねばならない時刻であることを認識してしまっていたのでそのまま撤退。むう。時間に気づかなければよかった。
「なるほど東京だからじゃなくて、偶々凄い人にニアミスしたということか」と納得しつつ、翌日も同じ場所に行ってみたところ、これまた物凄く詳しいDNPの方に遭遇。「うを。なんだやっぱり詳しい人がうじゃうじゃいるのか」とまた考えを変えて、色々伺う。上の写真に写っている短冊形の見本帳は、印刷営業の方が持ち歩くものだったらしい。「うちではこういうふうに組んで刷れますよ」となむ。ポイントと号数のせめぎあいの時代。電胎と機械彫刻の母型とか、ベントン原字の和字のはホワイトで分厚くなりすぎて青焼きして再開してまた厚くなって云々とか、最近のディスプレイ用書体開発の話とか。
周囲にあったのは関連書籍。ここに日経デザインの5月号(まだオーダーしてなかった)もあったので見せていただいて、これ幸いとばかりにチェック。おおお、いいですな。(ここに氏のポートレイトが載っていたので、先に買っていれば気づいていたカモ。)
「やっぱり詳しい人がごろごろしているなあTIBF」とか「東京駅のサインはゴナなのか」とか言いながら帰ってきて翌日(今日)Bloglines(未読が数千件溜まってる……)を開いてみると、
http://pcc.karpan.net/diary/200507101808.html
ん? この苗字は昨日の?
……道理で詳しい筈でした。
TIBF個人的な反省:もっと図々しくなればよかったなぁ。いろいろと。
ブースを回っていろいろと勉強になったり、接客(?)で喉が渇いたり、無料の資料を収集したり私費でいろいろ買い込んだり。買う速度がさらに加速して読む速度を引き離し中です。あとそれから、この仕事に就いて以来はじめての体験があって結構嬉しかったり。(このエントリにはそれは書いていません。また後日。)
いろいろあって、トウキョウは凄いところ(凄い人がゴロゴロ転がってる空間)だなぁと思ったりしたのですが、よくよく考えてみると結構偶然が重なったりしているだけだった模様であります。(まあ出版文化の大部分が集中してしまっているから当然ではありますが。)
土曜は昼間に色々な方と名刺交換したり。メーカー、ベンダー。で、編集&ライターの方と名刺交換。えーと「ことのは編集室」!?
たぶん名刺を見たあと挙動不審だったと思います。はふぅ。
そのあと松永氏は
本上まなみと、電子本の発想の転換(東京国際ブックフェア2005)
http://kotonoha.main.jp/2005/07/09manami-ttime.html
と題してエントリを立ててらっしゃいます。電子書籍関連では、この視点、BlockBlogで書きかけの話題に通じるのでいずれまとめる予定です。(数ヶ月以内?)
で、夜は中国の組版オペレータのチーフの方とかその上司の方を交え、日中英の三カ国語を駆使して歴史とか文字とか書体とかについてアツく語り合ったりしました。
(関連エントリ:「漢字の母国の明朝体と、その神話性についての空想。」、「LikeとDislikeの間に横たわるもの」、「この水平の一本の棒は」など)
……なんて書くと、まるでFeZnが凄いことをしているように読めてしまいます。が、母語すら危ういFeZnですので、アツくなるのが意思疎通をするための部分であったため内容にはあまり踏み込めず、認識はあまり進化していないのでありました。
宋体とか黒体とかですね。
以前「直接聞いてみるわさ」「そしたら解決じゃん」とか書いたような気がしますが、言語の壁というやつが立ちふさがるのでした。ぎゃん。
うーん、いくつかヒントは得たのですよ。
“我々と彼らの間で、同じor近い単語で異なるものに言及している感触”とか。
また勉強してみます。(とはいえ、漠然と「あぁ読んだとおりだなぁ」と感じる部分とかも増えてきたり。この感触が僕にとってWonder。)
※この「上司の方」のほうは日本語で冗談を飛ばしたりするので、基本的な意思疎通には問題ゼロ。それでも動植物名とか、意外なところで通じないのがあったりします。大修館のサイトにある「漢字Q&A」に関連するかもしれません。
http://www.taishukan.co.jp/kanji/qa_gene.html#Q1025
そういうこととつながるのでしょうか、感じる、なんというかこの違和感。むしろ近いゆえにこそ、なのだろうかなぁと思う今日このごろ、そしてまたこの戦後の文字/音声言語環境、社会環境で育った僕の立ち位置というものを考えたりしました。
少し遡って土曜の夕方。DNPブースにて金属活字とかを発見(先回もありましたが)。「おお『秀英体研究』の本、実物初めて見た。なるほど、これなら買いかな」とかつぶやきながら、パシャリと撮ります。
ところがこの写真を撮ったところでメモリが満タンになってしまい、不要な写真を消したり。操作している間に、僕の左に立っている二人の方の会話が、ちらと耳に入りました。
「……「な」の字は、こちらは脈絡を切ってあって……」
さすが東京さすがDNPブース。交わされてる会話がディープだなぁとなむ思いながら撮影再開。ズームイン。
「おおお。9月の『印刷解体』で絶対ゲットだなこういうやつ」とかつぶやいたりしていると左の会話(僕に近いほうの側の、主に喋っている方までは30cmぐらいの距離)がまた耳に入ってきて。
「……人間の目は……このサイズで……」
「これが初号、一号で……」
思わず少し聞き入ってしまいましたが、聞き耳を立てるのも失礼なので、撮り終わったところで場を離れる。遠いほうの方のネームプレート(TIBFには主催者支給の名札が無いと入れない)が見えた。リョービイマジクスのフォント部? うわお。
(なお会話の詳細や肩書きetcは記憶に拠っており、曖昧なことこのうえなしです。)
もとより自分のところに戻らねばならぬ時間にて、有機ELとかの展示をチェックして帰途へ。その途中、主に喋っていたほうの方のネームプレートが見えた。
か……かたしおじろう先生?
残念ながら直前に時計を見てしまい、戻らねばならない時刻であることを認識してしまっていたのでそのまま撤退。むう。時間に気づかなければよかった。
「なるほど東京だからじゃなくて、偶々凄い人にニアミスしたということか」と納得しつつ、翌日も同じ場所に行ってみたところ、これまた物凄く詳しいDNPの方に遭遇。「うを。なんだやっぱり詳しい人がうじゃうじゃいるのか」とまた考えを変えて、色々伺う。上の写真に写っている短冊形の見本帳は、印刷営業の方が持ち歩くものだったらしい。「うちではこういうふうに組んで刷れますよ」となむ。ポイントと号数のせめぎあいの時代。電胎と機械彫刻の母型とか、ベントン原字の和字のはホワイトで分厚くなりすぎて青焼きして再開してまた厚くなって云々とか、最近のディスプレイ用書体開発の話とか。
周囲にあったのは関連書籍。ここに日経デザインの5月号(まだオーダーしてなかった)もあったので見せていただいて、これ幸いとばかりにチェック。おおお、いいですな。(ここに氏のポートレイトが載っていたので、先に買っていれば気づいていたカモ。)
「やっぱり詳しい人がごろごろしているなあTIBF」とか「東京駅のサインはゴナなのか」とか言いながら帰ってきて翌日(今日)Bloglines(未読が数千件溜まってる……)を開いてみると、
http://pcc.karpan.net/diary/200507101808.html
ん? この苗字は昨日の?
……道理で詳しい筈でした。
TIBF個人的な反省:もっと図々しくなればよかったなぁ。いろいろと。
by fezn
| 2005-07-11 23:53
| Typeface
メディアの海の片隅で、ぷかぷかと漂っているクラゲ。文字とか組版とか、勉強中。
by fezn
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