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「創挙蘭」の検索結果

ふむ。問題は「創挙蘭」でGoogle検索すると、今日の時点ではこのWeblogがトップに来るってことです。

Google 検索: 創挙蘭
http://www.google.co.jp/search?q=%E5%89%B5%E6%8C%99%E8%98%AD&start=0&start=0&hl=ja&lr=lang_ja&ie=utf-8&oe=utf-8
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by fezn | 2005-01-29 00:32 | Typeface

広告宣伝と書体の関係の一例。しかし創挙蘭というよりも……

 やはりストックからエントリ。

b0062477_23171777.jpg


 広告。中山広場のところです。
 んー、でもここの写真の例は、創挙蘭というよりはタカデザイン系列っぽい?

 僕が創挙蘭あるいは綜藝体を最初に取り上げたのは、まあこれが目立つし文化交流というテーマが明確……とか、単純にこの書体を気に入っているからでもあります。
 これ、まだ駆け出しのころ(今も青二才ですが)表紙に使うよう提案して却下されたり、その直後に他社の同種のもので使っていて無念だったりした思い出の書体。しかし確かに、上手く乗りこなすのは難しいでせう。ふむ。

 さて僕は、創挙蘭にあたる書体がたくさんあるだろうという予断を持ってでかけたわけです。それは予め以下の記述を読んでいたから。

ランダムノート
http://www.type-labo.jp/randomnote.html
の「海外漢字パワー 1988年5月」のところ:
 街で手に入れた雑誌や新聞をホテルの部屋でじっくり眺めていると、その書体は広告の見出しや広告主名などにかなり使われていて、大袈裟にいえばカラー広告の3分の1にはこの書体が使われていた。
 末端を水平垂直にし、極端に整理したサンセリフのエレメント。ふところを大きく取り、四角を意識した字面。われわれ日本人にはマネできそうもないバランス。このスタイルの書体はかなり前からあるらしく、似たようなレタリングもあちこちで見かけた。

 ……と、香港ではかなり使われていたらしいわけで。大連ではほかにも書体はいろいろあったわけですが、たしかにたくさんあったように思います。
 日本で見ることのできる綜藝体などの字は、基本的に日本の字種です。簡体字のバランスの中での創挙蘭や綜藝体は、また新鮮なものです。

 詳しい来歴etcは写研ないしダイナコムなどに聞けばわかるのかもしれませんが、この書体はもともと大陸でデザインされて使われていた、ということでしょうか?
 じつはゴナ(か、それに非常に近い書体)の簡体字のものも結構みかけたのですが、かなり完成度が高いように思います。写研の海外法人が作ったものを使った広告だったのでしょうか?(すみません写真撮れませんでした) ナール系のものもたくさんありましたが、これは本来のものほどにバランスが取れていたようには感じませんでした。

前出の欣喜堂コラムには、こういうことが書いてありました。
 オリジナル書体ばかりが注目されるのであるが、中国の優れた書体を国内へ繋ぐという仕事もまた、文化的に意義深いことではないだろうか。また、自分自身にとっても復刻という仕事こそが、書体の本質を知るもっとも有効な方法であると思えるのである。
 書道では臨書というのがある。勉強、訓練ということでいえば、タイプフェイスにおいても、篭字にして中を塗りつぶす方法などによる優れた書体の厳密な観察が、血となり肉となるような気がするのである。


 話は変わって冒頭の写真、少し見づらいですが「重ね角ゴシック」にあたるものが使われています。重ね丸ゴシックも頻繁にみかけました。これはナールの食い込みかな文字盤etcの影響なのでしょうか? 写研やモリサワは欧米やアジア各国に手動組版機を輸出していたわけですしね。

 右側に書かれているのは、江沢民氏の筆の写しでしょうか。百年風雨に洗われて、北方の輝ける宝珠となる。……とかそんなような意味だと想像。微妙に違うけどまあいいか。1999なので100周年のときに書いたのでせう。
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by fezn | 2005-01-26 23:59 | Typeface

足跡を飾るその文字は

b0062477_23132286.jpg

 さて引き続き綜藝体あるいは創挙蘭の話。(週末のストックからのエントリ)

 写ってる脚は僕のものではありません。通りすがりの方のであって。
 なので本当は全景を出したいのですが無理。これは大連港の風景ですね。なんでも建市100年ということで、なにやらモニュメントを作ったりした模様。1999という年号が見えますね。
 漢字の部分は、欧文に合わせるならもう少し黒みが欲しいところで、ウェイトほんの僅か上げたほうが良い……に僕などは思ってしまうのですが、たぶんそうすると可読性ですとか、あるいは見栄えの面で問題があるのでしょう。
 上端に少し写っていますが、向うの方までいろいろな人の足跡が、海に向かって続いています。この100年の、先人たちの足跡ということでしょうか。

漫遊 第9回 谷間に咲いた中文書体(欣喜堂)
http://www.alpha-net.ne.jp/users2/kinkido/POD/manyu09.html
 香港発の書体もある。一九七九年に開設された写研香港有限公司を通じて、香港のデザイン会社に制作を依頼したものだそうだ。ミンカールと創挙蘭である。ほかに、中文(繁体字)文字盤として制作された書体で、国内用が未発売の書体もあるようである。
 曾蘭隷書もそうだが、創挙蘭にも「蘭」という字が入る。書体の名称に「蘭」という字が入るのは多いが、これはなにかしら写研で制作したということである。創挙蘭も、和字〈かな〉は鈴木勉氏がリデザインしたものだ。ミンカールの和字も鈴木勉氏である。
 なお、創挙蘭にはファミリーが作られているが、もともと「挙」というのは太さを表しているようなので、本来なら創蘭Eとなるべきところだったのであろうが、音が曾蘭隷書と紛らわしくなるので、一番最初に制作した太さ「挙」を入れて、創挙蘭にしたものと思われる。「創」は、香港のデザイン会社の社名なのだろうか。


 欣喜堂のコラムから。
 和字は鈴木勉 [wikipedia.org]氏が担当したとのこと。ミンカールもそうだったのですね。

 今日の写真の例では、大連の連の字が簡体字(じぇんてぃーつー)になっていますね。町でみかける連の字は、大部分がこうでした。
 記念が紀年。これってなんとやら先生の本で解説が載っていたはずですが読んでから5年以上経っているので記憶忘失。ふむ。

 お、そういえばAR新藝体のGoogleImage検索結果を貼っていませんでした。
 ん、検索結果に同社の違う書体が混ざってますが、まあ気にしない気にしない。
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by fezn | 2005-01-25 21:50 | Typeface

大陸生まれのデザイン書体に出会う。

b0062477_2293679.jpg

 大連のホテルのロビーのところにあった、旅行会社のガラス面のロゴ。金海仮日旅行社、でしょうか。たぶん金海リゾートツアーズとでも訳すのでせう。

 日本において創挙蘭、あるいは綜藝体(字ぃ合ってるかな)と呼ばれる書体、に該当すると思います。僕が予断を持って見ていたから……かもしれませんが、街中で結構見かけるのです。日本生まれの書体が漢字の本家たる中国で雄飛している……のではなくて、これはそもそも大陸の書体なのですね。香港が大陸と言うべきかどうか分かりませんが。
創挙蘭 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/創挙蘭
創挙蘭(そうきょらん)は、写研の組版機で使用できるフォントの一つで、見出しなどに使われる、デザイン性の高いゴシック体。
「蘭」は写研社内でデザインされたことを意味するが、漢字部分は香港でデザインされた、繁体字用の写植文字盤用書体のひとつである。これに日本で鈴木勉などの作ったかな(平仮名・片仮名)を加え、同社のシステム上で使用できる書体として発売されている。
なお、ダイナコムウェアの「綜藝体」は、創挙蘭に影響を受けた書体と言われ、MacintoshやWindowsのDTP上で創挙蘭に似た書体を使いたいときの選択肢の一つとなっている。綜藝体はかなのデザインに問題があるとするデザイナーもいるが、商品パッケージなどでも広く使われている。


 となむ。まあこれは次回引用する記事とか、人に聞いた話とかから僕が書き起こしたものがメインですが。
 で、ダイナコムウェアから発売中の「綜藝体」、これは仮名部分がかなり違いますが、漢字はきわめて似ています。もっともダイナコムウェア自体が香港も拠点のひとつとする国際企業、なのでしたっけ。
 そしてAR新藝体というものもありますが、これも綜藝体に近いですね……。

「綜藝体」でのGoogleImage検索結果
和文フォント大図鑑
http://ohkadesign.cool.ne.jp/wabunfont/
管理人の桜花氏が、綜藝体に合う和字を制作しています。
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by fezn | 2005-01-23 21:59 | Typeface

国際空港の看板。

 というわけで(?) 街の風景と書体を巡る思考の旅のシリーズ。そんな予告してなかったぢゃないかというツッコミは禁止の方向で。
 ここに至る経緯はメインのWebloghttp://fezn.bblog.jp/を参照してくだされ。BlockBlogでやればいいじゃん、と思うものの、こちらがBookmark管理やりづらい&画像管理はやりやすいらしいことに気づいたので。(BlockBlogは画像upload有料だし)
 よってこのWeblogは、今日からFeZnBookmarkとしては事実上休止するのでした。

 まずはメイン(FeZnの雑記帳inBlockBlog)で書いたとおり、大連に行ってきたのでその風景から。やがては日本の風景と書体を巡ることにしやうかなと思うものの、やはり異文化(それは漢字という共通要素を孕む異文化)の風景というものこそ面白いと思うのであるし、ネタが尽きたら終わってしまうかと想像する今日このごろ。

 さて、仕事で大連Go! 48時間で引き返してきたけれど。このへん参照。組版オペレーターの人たちに出会ったのだけれど、仕事だったので趣味な感じの質問は出来ず。文字文化とそれに対する意識とかね。完全に仕事と無関係なわけではないけれど、ほかに優先すべきこととかあったし。
 たしかに呑んでる時間とかあった。けれど度数の高いお酒でも一向に酔わないシチュエイションというものがなによりも雄弁に語るとおり、気を張る空間であって、つねに色々なことに意識を向ける必要があったわけで。(そこで交わされる情報交換は非常に勉強になったと思うのであるし。)

b0062477_3224960.jpg

 大連国際机場(国際空港)の外観。Wikipediaに投稿した空港の写真の、「大連」とある部分だけ拡大。大陸では、看板はこのスタイルが多い。……というのはメディアを通して入ってくる情報からもわかっていたことだけれど、ホテルとか書店も、こういう……どういう名前か知らないけれど、文字を脚で支えるやつ(汗

 中国本土は簡体字文化なわけだけれど、時折はいわゆる繁体字を使っているところも見受けられたり。大連の連の字にしても。

<中国語メモ>
 忘れてたけれど、中国語では食べ物と飲物で「美味しい」の語が異なる。
 ハオチーとハオハー。(こらカタカナで書くな自分)
 大学時代に少しかじっただけの中国語はほんの少ししか思い出せなくて、しかしその言語が飛び交う環境に数十時間だけでも居ることは、脳に眠る記憶を呼び覚ます。
 これで向うのディレクター(?)の人がこんなに日本語上手でなかったら、もっと脳は刺激されていたのだろう。
 彼らは日本語で冗談を飛ばすし。中国人同士の会話で!
 そうすると、日本に居るのではないかという錯覚すら生じる。

 彼らは凄い。
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by fezn | 2005-01-23 02:25 | Typeface


メディアの海の片隅で、ぷかぷかと漂っているクラゲ。文字とか組版とか、勉強中。


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