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EDICOLOR一括プリントの説明書とoptionファイルと全自動バッチファイルの控え。

「ある特定のフォルダに入っている20個のEDICOLORの組版データを、一括でプリントアウトしたいなぁ」という需要は僕の周辺にたくさんありまして、それを構築したり、他の人に説明するための手順を作ったりしていたわけです。その控えをここにuploadしておく次第。

これまでの展開:
■丸ごと出力という甘美な(かもしれない)響き
 http://fezn.exblog.jp/2756704/
■自分メモ。羅列の構築、とりあえずここまで。なんだか趣味的に走り始める今日このごろ。
 http://fezn.exblog.jp/2770165


昨年、CLさん(http://blog.dtpwiki.jp/)をはじめ色々な方に教えていただいて構築した手順を、人に説明するための資料。それを昨年11月に作成したものの、textデータを紛失。で、プリントアウトを元に打ち直した。……そうすると、なぜか発見できてしまうというマーフィーの法則。まあ、これを機に修正して、あと簡易HTML記法に打ち変えたり。

で、「説明書」と「オプションファイル」と「バッチファイル」のセットをここにuploadしておけば、自分自身が探すときに面倒でなくなるという利点もあるわけで。
perlとsedで無理矢理つないでいたり、「“パスの通ったディレクトリ”にあればOK」という事実を伏せていたり、諸々あったりしますが、まあそれはさておき。



EDICOLOR6.0 自動プリント手順

作成:2005.11.18/再タイプ:2006.11.04
【概要】
  1. Windows標準の「コマンドプロンプト」の基本機能と、外部プログラム「perl」および「sed」を利用して、カレントディレクトリ内のEC6ファイルのリストを生成し、
  2. EDICOLOR Windows版の「EDICOLORスクリプト」機能を(コマンドプロンプト経由で)利用して、自動プリントアウトする。
     ※自動EPS出力も可能。


【準備】
  1. EDICOLOR6.0をインストールする。
     ※使用しないAFMフォントを外しておくと、起動が早くなる。
     また、DF系列のフォントはafm-unuserdフォルダからも削除しておかないと、フォントメニュー名とPostScript名の問題から、うまく認識しないものがある。(Win/Mac互換性の問題)
  2. AcrivePerl(アクティブ・パール)をインストールしておく。
     ※ http://aspn.activestate.com/ASPN/Downloads/ActivePerl/
  3. sedを入手しておく。(インストール作業は不要)
     ※ Sed LOGOS版 http://www.vector.co.jp/soft/dos/util/se000880.html
    実際に必要なのは「sed.exe」だけなので、それ以外はどこか自分なりのフォルダに保管しておけばOK。
  4. オプションファイルを用意する。
     (本来は圧縮ファイル内に添付して同梱)
     EDICOLORに対する“このように動作せよ!”という指示書。
     この文書の下の方に貼ってあるので、それを「option.txt」と名付けて保存すればOK。
  5. 自動処理バッチファイルを用意する。
     (本来は圧縮ファイル内に「フォルダ内EC6一覧出力バッチ生成.bat」が同梱)
     これも、下の方に貼ってあるので、それに適当な名前をつけて保存すればOK。ただし拡張子は「.bat」となるようにする。


【操作手順】
  1. 「通常使用するプリンタ」およびその設定を変更する。(そのままでOKならば、変える必要はない)
  2. プリントアウトしたいEC6ファイルのあるフォルダに、以下のファイルを置く。
    • 「option.txt」
    • 「sed.exe」
    • 「フォルダ内EC6一覧出力バッチ生成.bat」(このファイルのみ、名前は自由に変更可能。)←これをダブルクリック。
  3. 自動生成される「auto.bat」をダブルクリック。
     →すると、「通常使用するプリンタ」から、デフォルト設定どおりに出力される。


※本当は「フォルダ内EC6一覧出力バッチ生成.bat」に、プリントアウトまで一括で処理する機能を持たせることも可能。ただしエラーになったときに面倒なので、人間の側の手間を一つ増やしてある。

【注意点】
  • 「auto.bat」をダブルクリックするときに、EDICOLOR自体が起動していると、うまくいかないようです。EDICOLOR6.0が起動していない状態から(もし起動していたら、まず終了させてから)実行してください。
  • 記事ファイルのあるフォルダの階層が深すぎると、作動しません。(sedの問題)
  • 記事ファイルと画像ファイルの階層の位置関係を変更すると、画像が出力されません。
  • 画像やフォントのエラー警告は、表示されません。(無視して自動出力、もしくはエラーで停止)
  • 「option.txt」の中身を変更すると、EPS書き出しや自動組版など、様々な処理ができます。(EDICOLORのマニュアルの、巻末にある「EDICOLORスクリプト」を参照)



「option.txt」の例1 A3ヨコ(Landscape)で出力。
<PRINT
PAGE=ALL
PAPERSIZE=A3
ORIENT=LANDSCAPE
AUTO=YES>
<CLOSE
MODE=NOSAVE>


「option.txt」の例2 A4タテ(Portrait)で出力。
<PRINT
PAGE=ALL
PAPERSIZE=A4
ORIENT=PORTRAIT
AUTO=YES>
<CLOSE
MODE=NOSAVE>


「option.txt」の例3 用紙サイズ指定なし。タテ(Portrait)で出力。EDICOLOR自動終了。(現在の仕事では、これを使えばOK)
<PRINT
auto=yes
orient=portrait>
<CLOSE mode=nosave>
<QUIT mode=nosave>




「フォルダ内EC6一覧作成して自動出力バッチを生成.bat」の例。
(上述のとおり、これは改名してもOK。実際、違う名前で使用中。)
いままでに何度か掲載した、「CUIなどワカラヌ」という人のために、できるだけ親切(だと思う)表示方法を採用。
@echo off
echo %DATE% %TIME%
echo □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
echo □□ 鉄と亜鉛の自動処理ツール 【EDICOLOR自動プリントアウト】 □□
echo □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
echo.
echo ■機能■
echo 同じフォルダ内にあるEDICOLOR6.0のファイル(拡張子EC6)の一覧を作成し、それらを自動出力するためのバッチファイル「autoprint.bat」を作成します。
echo 作成された「autoprint.bat」をダブルクリックすると、「標準(デフォルト)のプリンタ」として設定されているプリンタから、全EC6ファイルが自動プリントアウトされます。
echo.
echo ■注意■
echo あらかじめ「perl.exe」をインストールしておく必要があります。
echo また、同じフォルダに「sed.exe」と「option.txt」があることを確認してください。
rem ↑実際には“パスの通ったフォルダ”にあればOK。
rem ただし、その言葉は分かりづらいのでこのように表記。
echo.
echo.
echo.
echo EDICOLORファイルの一覧作成を始めます。自動処理を
rem ↑このように書くことで、作動画面では自然な文章になる。
pause
echo on
rem ここから本体↓================================================
del #*.ec6
rem ↑バックアップファイルが残っているとエラーになるので削除。
dir /b /on *.ec6 | perl -pe "s/\n/ /" | sed -e "s/^\(.*\)/\"C:\\Program Files\\EDICOL6\\Edicol6.exe\" \1-e option.txt/" > autoprint.bat


……「全自動で、フォルダ内EC6一覧作成して自動出力.bat」の例。
慣れているなら、こちらでOK。
del #*.ec6
dir /b /on *.ec6 | perl -pe "s/\n/ /" | sed -e "s/^\(.*\)/\"C:\\Program Files\\EDICOL6\\Edicol6.exe\" \1-e option.txt/" > autoprint.bat
autoprint.bat
del autoprint.bat




「出力」って本づくりの現場だと「プリンタ出力」の意で使われることが多いような気がしますが、コンピュータ方面の視点からすると面妖きわまりなく。だってモニタも出力ですし、このバッチファイルでファイル一覧が生成されて出て行く先だって出力ですし。



実際に使っていたあと、今回掲載するために書き換えたりしたので、エラー起きるかもしれないです。来週あたり検証してみるかもしれません。(←マテ)



(2006.11.08.追記)
はてなブックマーク - FeZn/Bookmark : EDICOLOR一括プリントの説明書とoptionファイルと全自動バッチファイルの控え。
http://b.hatena.ne.jp/entry/http://fezn.exblog.jp/5992848


CLさんのいわく
sedいらないバージョン「dir /b /on *.ec6 | perl -pe "s/\n/ /" | perl -pe "s/^(.*)/\"C:\\Program Files\\EDICOL6\\Edicol6.exe\" $1-e option.txt/」ファイル名にスペースあるとアウトっぽい。CMD.exe窓環境にもxargs欲しいよねー。

おおお。
これでperlさえinstallしておけばOKなわけですね。
(まだ試してないですが後でやってみます。)
……xargsってなんですか。
(→UNIXの部屋 検索:xargs(http://x68000.q-e-d.net/~68user/unix/pickup?xargs)っての見つけました。なかなか便利そうな気配ですがイマイチまだワカってないです。)

ファイル名に空白は入れないので大丈夫です!
と断言しようと思いますものの、結構使われていたりする世の中。
(こちらの環境がWindowsだと言っても繰り返し「*」や「/」をファイル名につけて送ってくるMac使いの方とか。)
ただいちおう「ファイル名は、かくのごとくつけるべし」と仕様書を作って回す仕事においては、組版の人が読んでいただければ回避可能な問題ではないかと思考する次第。
ファイル名が連番になっていない場合etc.同様、リネーマで付け直す、のが吉だと思います。

またotsune さんのいわく、
ActivePerlでFileグロブつかって*.ec6をforeachすればいいんじゃね? sedもdirもイラね


うを。やはりperlを覚えねばならんですなー。……Fileグロブ? foreach?
dirすら使わぬ手がある模様。

(→同じ「UNIXの部屋」でUNIXの部屋 検索:ファイルグロブhttp://x68000.q-e-d.net/~68user/unix/pickup?%A5%D5%A5%A1%A5%A4%A5%EB%A5%B0%A5%ED%A5%D6なるページを発見。)

じっくり取り組みが必要っぽいです。昨今勉強する時間があまりありませんが、このあたりイロイロ愉しそうですし。
ちなみに今年の前半に、この系統の勉強をする時間はあったのですperlを対象にしようかと思ったのですが、面倒だったので……ではなく、別のものを触ってました。結局それも中途半端なまま止まっているのですが。
そのあたりはまた後日書くやもしれませぬ。

(あとでまた追記予定)
by fezn | 2006-11-06 08:55 | Script


メディアの海の片隅で、ぷかぷかと漂っているクラゲ。文字とか組版とか、勉強中。


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