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編集尺『回天編』完成品の入手方法と、悪い報せ

(2006.07.06追記:)7/6用出荷(?)分の「version1.0.0」は、このエントリ内にあるように若干問題があり、7/7以降用はそれを修正した「version1.0.1」に入れ替わる予定です。既に「1.0.0」を入手済みの方向けの補足を、こちらと公式のほうで打つ予定です。(カッターナイフか砂消しゴムで削るだけですが)
あとアイテム名は「編集尺」で、『回天編』は“制作ストーリー”第4話のサブタイトルです。



FeZn/Bookmark今年の最大?の企画、「編集尺」の話のクライマックス。
僕が個人的に欲しいなぁと思った「全部入り」編集ツールinポケット。
最初の構想は1年か2年前。製作に入ってから3か月。
その間に幾度も姿を変え、さらには新たな役割を帯びるようになりました。

自分で作っておいて言うのも何ですが、従来のデジタルFeZnWareよりも遙かに「使える」ツール、いわばアナログFeZnWareです。
(※このエントリのみにいらっしゃる方の場合、ご存じないことが多いでしょうけれど、Wikipedia専用テキストエディタ「FW_Wikipeditor」を作ったりしていました。これまた諸般の事情で未完成のまま停止中ですが……)

その編集尺が、手に入ります。たぶん or 場合によっては。
……ただし、問題がいくつか。

前回のエントリはこちら。
編集尺『迷走編』/version0.3~0.4、新メモリと両面化、そして量産。
http://fezn.exblog.jp/5182098/


最初の計画では、2か月ぐらいかけて途中経過を順次書いていこうと思っていたのですが、そうこうしているうちに時は矢のように過ぎていきます。
そのため、途中のバージョンを解説付きでupしつつ、コメントetc.で意見をいただいたらそれを反映していく……という計画があったのですが、諸般の事情で出来ませんでした。多忙とか諸々。

結局、v0.3で導入した積層型複合目盛りはボツということで、代わりに視覚的&直感的にサイズの関係が把握でき、かつ数字も分かるような機能をつけました。

mm尺に代表的なポイント値を書き込む方式は、可読性を下げるだけなので廃止しました。
で、その代わりに「x4ptメモリ」を導入したわけです。
読み方は「えっくす・ふぉー・ぴー・てぃー」でも「ばい・ふぉー・ぽいんつ」でもOKです。1目盛りが4ポイント、つまりmm尺で級数を測るのと同じ方法でポイント数が出せるというシロモノ。
いやシンプル極まりないものですけれどね。
ここにも山形メモリを採用。

…………まあしかしながら、あとから考えれば途中のバージョンも高解像度の画像で公開していけば良かったなぁと思うのです。
PrintPort:携帯用編集ツール開発プロジェクト
http://print.johf.com/log/20060630e.html
(※このエントリに追記あり)などでも取り上げていただいていますし。

というのはー。
なんと。
さきほど、一箇所間違いを発見してしまったためです。
カッターナイフや砂消しゴムで削れば消えるんですが。
むぅ。
発見したのは量産した後でなのです。まさに「ぎゃふん」。

裏面にポイント単位の罫線スケールを配置したのですが、その中にミリ単位の罫線が一本、紛れ込んでしまいました。
試用&校正で気づかなかったのですね。あまり使わないからか……



……で。それはさておき、良いほうの(?)発表。
というか既に悪い報せの中で書いていますが、「量産しました」。

編集尺『回天編』完成品の入手方法と、悪い報せ_b0062477_23571340.jpg


どん。どどん。

上がってきたのが昨夜で、それまでは計画を実行できる、かどうか未定だったので、当初曖昧な書き方をしてしまいました、が、実行します。
TIBF2006の会場にて、
販売
ではなく、
差し上げます。無料プレゼント実施。

東京国際ブックフェア2006
http://www.reedexpo.co.jp/tibf/home/index.html


というか、もう会期は明日からじゃないですか。
それも、もうすぐ日付が変わりますし。
「実施します」というよりは「実施中」といった感じですね。

某社のブースで配布予定です。
「編集制作プロダクションフェア」の中にありますので、探してみて下さい。
編集プロダクション、それも、首都以外にあるところとしては、例外的な規模の人員を抱えているところなので、ことに「ある特定分野」の中ではそれなりに知られていたりします。「企業」としては小さなところですけれど。まあ業界が業界ですし。
(人数:平均というのが不明ですが、多分10倍 or more ではないかと。まあ個人でやってらっしゃる方も多いせいですが)
ちなみに、編集尺の配布元としては、社名はベタ過ぎるぐらいベタです。
情報は近日中に同社のウェブサイトにも掲載予定です。


今回のキャンペーン、
編集尺は、無料です。
その代わり、仕事をください。(←おい!)
簡単で楽で長納期で高価格のものを。(←待テ!!)

用紙は「ピーチコートWGA-270」というポリスチレンベースの特殊紙に、さらにポリエスチン・コーティング(複雑ですがこれは「ポリスチレン」とは別。)を施してあり、水に濡れても概ね大丈夫です。
印刷方式は書籍本文に用いられることの多い平版オフセット印刷ではなく、スクリーン印刷(インキの種類を選ばない、プラスチックや金属にも刷れる)を使用しています。そのため量産(印刷&加工)に時間がかかり、ギリギリになってしまった……りもしました。

『編集尺』v1.0 機能一覧
  1. センチメートル定規 兼 簡易級数表(後半のみ0.5mm尺)
  2. 級・ポイント 対照表
  3. 網点スケール
  4. 「級」「ポイント」「ミリメートル」「インチ」換算式
  5. 用紙寸法表
  6. 罫線スケール(mm)
  7. インチ定規 with cm定規
  8. 「x4pt」目盛り(簡易ポイント数表)※「4字幅=ポイント数」
  9. 用紙取り倍数関係の模式図
  10. 封筒サイズ&用紙サイズ模式図
  11. 罫線スケール(pt)  ← ここに「1.2mm」罫線が混入


印刷データ
  • 用紙:ピーチコートWGA-270(TAKEO)
  • 印刷方式:スクリーン印刷
  • 線数:175線
  • 色数:2色(スミ版および特色版=DICカラー237)
  • 両面ポリエスチン加工
  • 使用書体:新ゴ・Futura Condensed・Georgia


※これ以外の入手方法も、考えていないではないですが、現実問題としては全く未定です。

※「無料」=「大規模ベータテスト」というわけではありません。……実質的にそうであっても……。
 個人的には「先ず自分が欲しい」ところからスタートしましたし、会社としては営業ツールですし。

というわけで、会場でお会いしましょう。
カードと。
僕自身は、行けなさそうな気がします。




というかイベントの前日に発表ってどう思うかね。→自分。
前日というか、ほぼ「当日」。
by fezn | 2006-07-05 23:58 | Stationary


メディアの海の片隅で、ぷかぷかと漂っているクラゲ。文字とか組版とか、勉強中。


by fezn

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