紙を学ぶことについて(竹尾PaperShow2009とか)

というわけでこんばんは(upしている時刻は実は連続的なんですが)。鉄と亜鉛の時間です。
そういえば毎度おなじみ竹尾ペーパーショウの告知があったので、貼っておきます。
おなじみ、と言っても僕は大阪で開催されたものしか見学に行ったことはありませんし、それも昔日の東京の熱気ほどではなかったそうですが……僕としては「ほうほうこれは面白いものだ」と感じたりしたのでした。

ちなみに昨年(2008年)大阪の「TAKEO PAPER SHOW」見学のときは、時間を調整&連絡して、大阪にあるworks014さんの事務所にお邪魔したり、某職業についている後輩(武道のほうの)と落ち合って呑んだりしてきました。
(そういえばそのときのレポートを書いてませんね……。まぁいいですよ。うん。)

竹尾 TAKEO PAPER SHOW
http://www.takeo.co.jp/site/event/papershow/index.html


米坪.com(紙市場)竹尾ペーパーショウ09 趣向ガラリ変えて開催 4月17-18日丸ビルで
http://www.beitsubo.com/news/article.asp?news_id=15249


↓公式サイト
TAKEO PAPER SHOW 2009 言葉のペーパーショウ SUPER HEADS’
http://www.takeopapershow.com/



■コンセプト
ものづくりの未来/メディアの未来/感性の未来から紙のビジョンを語る。
今年の竹尾ペーパーショウは、いつもと違います。
電子メディアの充実や進展にともない、メディアは多様化しています。そのなかで、紙の位置づけも常に新たに認識し直さなくてはなりません。ある部分は役割を譲り、またある局面では紙の物性を自覚し直し、そのふさわしい活躍の形を見定めて行かなくてはならないでしょう。
そこで私たちは、形あるものではなく、多様な領域で活躍なさる方々の言葉から、紙の未来を探ることを試みます。「製品としての紙の厳しい現実」「メディア論でとらえる紙」「感性からとらえる紙の可能性」を語るにふさわしい、内外約30人のスピーカーに、紙の厳しさと現状、そして可能性について、2日間に渡って語っていただきます。各界諸分野の知恵と叡智が、集結するのです。希望的推測や過剰な憶測を乗り越えて、紙とその文化のリアルな未来に冷静に照準を合わせたその内容が、今後の紙の指針を示すことは、想像に難くありません。
従来と異なり、今回のショウは入場人数限定・完全予約制となりますが、講演の内容はウェブでお伝えします。書籍でじっくり読んでいただきます。刺戟にあふれたリアルな声をそのまま、皆様にお届けいたします。
ものづくりの、メディアの、感性の未来から、紙を語る。今こそその時です。
そして次なる2010年は、装いも新たな竹尾ペーパーショウの幕開けとなります。ご期待下さい。




■開催概要
・会期=2009年4月17日(金)、18日(土)
・会場=丸ビル ホール&コンファレンススクエア

↓以下、上記サイトからの引用といえば引用なんですが、レイアウトし直してあるので blockquote タグは使わずにおきます。



▼製品
・刻々と変わる、世界の紙の生産と消費の地図。世界トップランクの製紙会社はどうとらえているか。
 フランク・ハーク/エム-リアル コーポレーション/ドイツ
・世界の森林資源の今後はどうなる。主原料として木材パルプの未来はどこにあるのか。
 丸山泰弘/王子製紙株式会社/製紙メーカー/日本
・日本の製紙は、世界とどう向き合っていくのか。今後の影響と課題を予測する。
 加賀道夫/三菱商事株式会社/総合商社/日本
・和紙は工業製品たり得るのか。一枚の和紙の価値と可能性をつきつめる。
 石川 浩/石川製紙株式会社/越前和紙メーカー/日本
・高度化する中国の印刷と加工技術。アジアの印刷産業が世界を牽引する近未来を探る。
 ワン・ジィエ/アートロン カラー プリンティング/印刷会社/中国
・中国での操業をいち早く興したからこそ見える、日本の印刷産業の次なるヴィジョン。
 〓〓〓〓(スピーカー調整中)/凸版印刷株式会社/印刷会社/日本
・付加価値の高いファインペーパー市場には、どんな未来があるのか。歴史ある欧州メーカーだから見えるもの。
 フェルチォ・ジルベルティ/グルッポ コルデノンス SpA/特殊紙メーカー/イタリア
・高い付加価値を持つ印刷物を生み出す会社の、緻密な仕事とヴィジョン。
 北川一成/グラフ株式会社/印刷会社/日本
・ステーショナリーという、優美かつ特別化した領域。イタリア流の紙のマーケティングの展望。
 フランチェスコ・ナタリ/マニアーニ S.r.l. /ステーショナリー紙メーカー/イタリア

▼メディア
・紙は「捨てるため」にある。Webから新聞の優位を考察する。
 小田嶋隆/コラムニスト/日本
・複眼的な洞察力を持つ生物学者が論じる「紙は進化するか」。
 福岡伸一/分子生物学者/日本
・多様なメディアを自在に使い分ける「編集感覚」が、紙に求めるもの。
 都築響一/編集者・写真家/日本
・紙の役割、そして紙の未来を、製紙科学と印刷学双方の視点から俯瞰する。
 尾鍋史彦/東京大学名誉教授・日本印刷学会会長/日本
・『広辞苑』は進化している。書籍も同様か。書籍の本質とその力の行方を、岩波書店社長が説く。
 山口昭男/株式会社岩波書店/出版社/日本
・企業コミュニケーションの、本質的な変化の時が到来した。広告とメディアの前途はいかに。
 小林憲生/株式会社電通/広告代理店/日本

▼感性
・世界のファッショントレンド創造者が示す、紙の意味と展望、そしてリアリティ。
 リー・エーデルコート(交渉中)/トレンドクリエーター/オランダ
・作る側ではなく運用サイドから見る本の力と面白さ。本がもたらす、知の豊饒。
 幅 允孝/ブックディレクター/日本
・繊維としての紙の今日的・近未来的意味を、名キュレーターが解き明かす。
 マチルダ・マクエイド/クーパーヒューイット国立デザイン博物館キュレーター/アメリカ
・紙や布という物質が持つ根源的な力は、人間の身体に何をもたらすか。
 須藤玲子/テキスタイルデザイナー/日本
・紙の張り、紙の無垢なる完璧さ、未来素材としての紙。プロダクトデザイナーはどう考えているのか。
 深澤直人/プロダクトデザイナー/日本
・紙のマーケティングにはどんな展望があるか。厳しい状況は、打破出来るのか。
 川島蓉子/伊藤忠ファッションシステム株式会社/日本
・日本の紙とデザインが歩むべき今後を、産業振興の視点から深く掘り下げる。
 青木史郎/財団法人日本産業デザイン振興会/日本

▼統括
・ものづくりの、メディアの、そして感性の未来から語られた紙のヴィジョン。その先に見えたもの。
「SUPER HEADS’ 言葉のペーパーショウ」
企画・構成……
 原 研哉/グラフィックデザイナー/日本

「SUPER HEADS’ 言葉のペーパーショウ」
アートディレクション……
 松下 計/アートディレクター/日本




メールニュースの受付とかもしているようなので、興味のある方は是非どうぞー。

https://www.takeopapershow.com/form.php

……で、例によって「参加した人はweb上にreportをupしていただけると嬉しい鉄と亜鉛でした(入場無料なら、参加者のreportにも心理的・実際的制限もないでしょうし)」ってぇフレーズがつくところですが、
なにぶん紙の展示会の場合は、手触りとか質感とか光沢とかそういう、ほとんど(現在の)デジタルメディアでは情報伝達不可能なクオリア(←使い方間違ってるかな)の情報が重要だったりするわけですので、他の案件と違って「レポートを読む」だけではやっぱりダメで、
他の分野の展示会以上に「実際に足を運ぶ」ことが重要になってくるのだろうなぁ……と考える次第です。

※上で「現在のデジタルメディアでは」と書いたのは、サイバーパンクな世の中になったならば、きっと「触覚を記録・伝達する手段」が発生するであろうという希望的観測あるいは妄想に基づくゆえなのでした。攻殻機動隊の世界観みたいな……。

PaperShowでは、実際に紙に触って質感や光沢を確かめたりできました。
これは確かに、様々な特殊紙を駆使するデザイナーにとっては必要なイベントなのだろうなぁと実感した次第です。
多用な紙を使うことの少ない……というか「無い」鉄と亜鉛としては、「へぇ。こんな紙もあるだねぇ」と驚いたりした次第です。

そういえば、先日すなわち昨年(2008年)の大阪PaperShow見学の話を、某美大に稽古に赴いた折りに喋ったことがありました。
(僕が習っている超マイナー武道を部活動として行っている、数少ない大学のうち一つが、某美大なので)
そうすると……聞いておどろき、また納得したのは、「あ。そのカイシャ、大学の構内に売店がありますよ」という返事。
「は?」と聞き返すと、
竹尾の出張販売店(?)とでもいうべきものが、構内に売り場を設けているらしいのです。
さっすが美大。と感心した次第です。

そういえば大阪のPaperShowでも、一定の時刻以降は、専門学校の学生さんらしき団体が押しかけてきて場内は大混雑になったりしました。

……などとつらつら書いてきたものの、僕の現在の仕事内容からすると、紙についての勉強は(文字に関するディープな学習以上に)直接的には業務には関係してくることはないのでした。まあ趣味というか、「(今の仕事では必要とされないけれど)本来は必要」というような変な義務感(?)から、ですね。



紙といえば、東京は八王子……じゃなくて王子にある「紙の博物館」で、「紙と神 展」が開催中のようです。

数年……も経っていないような暫く前の僕は、「八王子と王子って近いんかなぁ。だったら『紙の博物館』にも、八王子での出稽古のついでに寄れるかなぁ」とか(今から思えば)間抜けたことを考えていたのでした。
Googleトランジットに打ち込んでみると「すさまじく時間がかかります」的な結果が出て驚いたものの、まぁこれは……離れているのですねぇホントに。

というわけでその後の数度の関東行の中でも、毎回候補に入れては外している「紙の博物館」、お近くの方は是非どうぞー。
(で、レポートをwebに……)

紙の博物館
http://www.papermuseum.jp/

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by fezn | 2009-02-18 23:51 | Wandering


メディアの海の片隅で、ぷかぷかと漂っているクラゲ。文字とか組版とか、勉強中。


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